上皮成長因子(EGF)

美容成分

上皮成長因子(EGF)とは

成長因子は、動物の体内で特定の細胞の増殖や分化を促進するタンパク質の総称です。成長因子には様々な種類がありますが、中でも美肌に関係する成長因子が上皮成長因子(EGF:Epidermal Growth Factor)です。アメリカのスタンレー・コーエン博士は、このEGFを発見したことによりノーベル医学生理学賞を受賞しました。

GFは、人間がもともと持っているタンパク質で、表皮細胞の生まれ変わり(新陳代謝)を促進して肌を整える役割を持つタンパク質の一種です。EGFは当初、火傷治療などの皮膚再生の医療分野で使用されてきた実績があり、その効果は実証されていますが、近年はその効果が美容業界でも注目されており、クリニックではEGFを使用した施術が行われています。

美容という観点では、EGFは肌のターンオーバーに深く関与しています。EGFは加齢とともに分泌量が減少して肌の老化現象へと繋がるため、外からEGFを補充することで肌の老化を防ぐというアプローチです。

EGFの減少と肌のターンオーバーの乱れ

私たちの肌は、肌細胞の生まれ変わりを繰り返しており、これをターンオーバーと言います。ターンオーバーの仕組みは、基底層で生み出された細胞が、 肌の表面にある角質層へと押し上げられ、しばらくすると、アカとなって剥がれ落ちます。このターンオーバーのサイクルは、約28日と言われています。

年齢とともに体内のEGFの量が低下することによってターンオーバーのサイクルが遅くなると、古い肌細胞がとどまることで肌の元気が損なわれ、くすみやシミなど様々な肌の老化につながってしまうため、EGFの量を保ってターンオーバーのサイクルが乱れないようにすることが、いつまでも若々しい美肌を保つ重要なポイントになります。

作用と効果

たるみやシワ、シミ、くすみと言った肌のトラブルは、年齢と共にターンオーバーのサイクルが遅くなることで発生する肌の老化現象です。EGFは、皮膚表面の受容体(EGFレセプター)と結びつき、新しい肌細胞の生産を促進する作用があります。EGFによって細胞が若返ることで、これらの肌トラブルの改善効果が期待できます。まずは、肌のターンオーバーを正常化する(正常な28日サイクルに近づける)ように作用します。これにより幹細胞が活性化し、新しい肌細胞が次々に生まれることで、コラーゲンなどを増加させ、ハリのある肌を内側から作り上げる効果があります

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