パンテノールとは?
パンテノールとは、プロビタミンB5のことで、D-パントテニルアルコールと呼ばれることもあります。プロビタミンとは体内でビタミンに変わる物質であり、パンテノールは体内でビタミンB5(パントテン酸)に変化する成分です。
パントテン酸は水に溶ける水溶性のビタミンであり、名前はギリシャ語で「広くどこにでもある」という意味から由来し、その名前の通り、さまざまな食品に広く含まれており、特に納豆や卵黄などに豊富に含まれています。

ビタミンB5(パントテン酸)は、その細胞活性効果により、傷や肌荒れなどに効果を発揮するため、パンテノールは、医薬品・医薬部外品・化粧品の成分としてさまざまな製品に配合されます。
パンテノールは、安全性の高い成分なので敏感肌でも使える成分とされています。
パンテノールの作用と効果
化粧品の成分としてのパンテノールは、髪や肌に浸透しやすい成分で、抗炎症効果や細胞活性によるエイジングケア効果があり、肌荒れ、小ジワ、かぶれなどの肌の対策や、日焼け防止のために化粧水や美容液に配合されます。

保湿効果
肌が乾燥するとさまざまな肌トラブルに悩まされます。
パンテノールは、皮膚に素早く吸収されてビタミンB5(パントテン酸)となり、保湿成分として効果を発揮して、肌に潤いを与えてくれます。
ヒアルロン酸とグリセリンのような他の保湿成分と同様に、水分保持成分として肌に水分を吸い寄せ、水分を保持できるようにします。パンテノールが作り出すバリアによって、水分の蒸発による肌の乾燥リスクが減ります。
肌を滑らかにする効果
パンテノールは、肌や髪に非常に浸透しやすい成分であるため、皮膚や髪を滑らかにして本来の輝きを取り戻す効果が期待できます。保湿するだけでなく肌や髪のツヤを取り戻して美肌・美髪を育成することをサポートします。
組織修復効果
パンテノールは皮膚の細胞を活性化させる作用があり、新陳代謝を促すことにより、肌の修復力を増強させるため、肌荒れ等のダメージの修復させて回復を早める効果があります。
パンテノールを繰り返し使うことで、肌そのものの回復力が高まってくることが知られています。海外では昔から傷薬や火傷の治療薬に配合されており、日本でも有名なかゆみ治療薬に配合されています。
抗炎症効果
パンテノールの保湿性は抗炎症効果ももたらします。肌が乾燥していると外部の刺激から肌を守ってくれる水分バリアを失ってしまうため、肌が敏感になってしまいます。パンテノールは塗布すると肌のバリアとして作用し、紫外線や外部からの刺激を減らすことが知られています。